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違った視点から戦争体験を捉える本「生きて帰ってきた男」


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Korean war

 

こんばんは、最近本を読むスピードが速くなってきたよつぶです。

 

今回はシベリア抑留を経験した一人の戦争体験者について書いた本を読んだので紹介していこうと思います。

 

 

歴史が好きな僕にとって、今までたくさんの歴史書や戦争の体験談などを読んできましたが、この本は今まで読んだ本の中では特に異質でした。

 

この本は第二次世界大戦末期に徴兵され、満州で終戦を迎え、当時のソ連軍によってシベリアに連行されて強制労働させられた小熊雄二さんの体験談を当時の情勢と合わせて描かれた本です。

 

 

 

戦争前、戦争中、戦争後の人生

「生きて帰ってきた男」が他の戦争体験談と大きく違うのは、戦争中の壮絶な体験談ではなく、戦前の生活、戦争中の生活、そして戦後の生活の3つの部門について詳しく説明されているところです。

 

主人公である小熊さんは戦争末期に徴兵され、ほぼ戦闘経験はなく終戦を迎えます。なので、どちらかというと、戦後の生活が詳しく描かれています。

 

シベリアでの抑留中の生活も詳しく記載されていますが、帰国後の日本での生活の難しさについてももっと詳しく描かれているため、戦争の直接的な影響だけでなく、間接的な不況、インフレなどの市民への影響についても学べることができます。

 

戦争というと、原爆や、無謀な突撃作戦などの話がよく上がりますが、この本を読むと、戦後の日本人がいかに大変な暮らしをしていたかを詳しく知ることができました。

 

 

低階級の体験談

さらにこの本が異質なのが、世に多く出回っている戦争体験談の多くは、階級が上である程度の学歴がある人の体験が多かったのに対し、「生きて帰ってきた男」では、家族も軍隊でも底辺の階級で学歴もない主人公の話ということです。

 

高い階級の人に比べて、低い階級の人たちは、戦時中はもちろん、戦後は特にものすごく大変な生活を送っていました。

 

それは日本で戦後の不況を生きていく上でもそうですし、シベリアでの抑留生活でも軍隊の階級は大きくその人の生活水準に左右したそうです。

 

そんな低層の人の目で見た戦前、戦時中、戦後の日本は、今まで知っていたものとは大きく異なっていたので新しい発見でした。

 

 

まとめ

シベリアでの抑留生活の体験談は僕は初めて読んだので、すごく刺激的で新鮮な内容でした。

 

さらに、戦後のリアルな日本の生活、そしてどうやって不況やバブルを低層の人たちが生きてきたか知れたのは、今後の僕の人生にも大きなプラスになるんじゃないかなと思いました。

 

この本は歴史や戦争に興味のある人はもちろん、主人公が底辺から会社の社長になって中流階級まで成り上がる様も描かれているので、商売をやっている人にもオススメの本です。

 

 

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