レッテル貼りに気をつけろ!人格を社会(周りの環境)に作られると説明するラベリング理論について
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どうも、心理学が大好きなよつぶです。
今日は自分達の人格(アイデンティティ)がどうやって作られているのかをラベリング理論と一緒に話していこうと思います。
皆さん自分の人格、性格ってどうやって出来ていると思いますか?「そんなん生まれつきでしょ!」って思った方いますよね?
でもそうじゃないんです。自分のアイデンティティは生まれつきと思われがちですが、自分の周りの環境や社会に大きく影響されているんです。
現に社会が人の人格を形成すると提唱している人もいます。今日はそんな社会がアイデンティティを作ると説明しているラベリング理論について話していきたいと思います。
ラベリング理論とは?
ラベリング理論とは、1960年代に社会学者のハワード・ベッカーが提唱した、人間の逸脱行動に対する理論です。
ラベリング理論によると、人の逸脱行動はその人に貼られたレッテルが大きく影響していると論じています。
人はよくレッテルを貼ります。「あの人は頭が良い」、「あの人は素行が悪い」、「あの人はチャラい」など、ちょっとした噂や一つの行動だけで、人の人格や性格、アイデンティティにレッテル貼りをします。
ハワードさんのラベリング理論によると、このレッテル(ラベリング)貼りがその人の行動(逸脱行動)に大きく影響するんだそうです。
ラベリング理論の有名な例:不良少年
ラベリング理論の話をする時に、よく出てくる有名な不良少年の例があるので紹介していきます。
小学校や中学校、高校には必ずと言っていいほど不良少年がいますよね。彼らはなんで不良になったんでしょう。
ラベリング理論によると、不良少年はレッテル(ラベリング)を貼られたことによって、不良になった(逸脱行動をした)と説明しています。
例えばある一人の少年がたまたま悪いこと(友達の消しゴムを盗むなど)をしてしまったとします。
普段は良い子なのに、この一回の行動によって、その子は先生や他の生徒や親から「不良少年」とレッテルを貼られることはよくあります。
そうなると、人格形成(アイデンティティの確立)がまだしっかりと出ていない少年にとっては、周りのレッテル(ラベリング)が自分のアイデンティティ(人格)だと思い込みます。
自分のアイデンティティが不良ならば、その少年の行動も自ずと不良に合った行動をしていきます。消しゴムを盗んだだけだったのが、万引きや恐喝、ケンカなどに発展していくのです。
なので、この少年が不良になったのは、生まれつきではなく、周りがレッテルを貼ったからだと説明しています。
この説明は100%全ての不良少年がそうだとは思いませんが、少なくとも当てはまる人は結構いるんじゃないかと僕も思います。
ラベリング理論は意外と身近で起こっている
このラベリング理論で説明できるものって不良少年以外にもたくさん存在します。むしろ僕らの周りのたくさんの行動や人間の人格がラベリング理論で説明ができるんです。
例えば、子供に「お前は出来る子だ!」と言いながら育てていると、期待もあるし、良い意味のレッテルも貼られることによって、その子が本当に頭の良い子になったりすることはよくあります。
もちろん、期待されすぎて潰れる人もいますが、このレッテルを上手く自分のアイデンティティに盛り込んで成長している人は多くいます。
周りの環境に良くも悪くも左右されるっていうことですね。
レッテル貼りに気をつけろ
それでもやっぱり悪い影響ばかりが目立ってしまうラベリング理論なので、日頃から注意が必要です。
例えば、会社で上司に「お前は本当に使えないやつだな!」と言われ続けるとします。それを怒りに変えて頑張れる人であれば良いですが、そうでない人は本当に自分が使えない人間なんだと思い込んでしまいます。
このように、他人から言われる悪口のようなレッテルも自分のアイデンティティとして捉えてしまうと、本当に使えなく、不器用な人間になってしまいます。
こうならないようにする為には、ラベリング理論の中身をしっかりと理解し、悪口やレッテル貼りをされても、素直に自分のこととして捉えないことです。
周りになんと言われても自分の芯の部分は変えないように生きる必要があります。
逆に上司や親のように人に影響を与える立場の人間も注意が必要です。軽く言っただけの言葉が深刻に捉えられることはよくあることです。
言葉の重みをしっかりと理解し、発言には十分に気をつける必要があります。
まとめ
心理学、特に社会心理学では、環境が与える影響の強さについて唱える理論がたくさんあります。
そんな環境が与える強さを説明しているラベリング理論は、私たちの私生活の中にも当てはまることはたくさんあるんじゃないでしょうか。
大事なのは、人間が環境によって良くも悪くも変わってしまうということをしっかりと理解し、それを意識して生きていくことだと思います。
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